利き目とは
人は物を見る時は両目を使って、対象物を見ようとしますが、左目は左側を右目は右側というようにお互いに左右で分担しているわけではありません。
実は、主導権を握っている目が対象物に対してピントを合わせて、もう片方の目は、その全体を大雑把に捉えてることによって、足りないところを補完します。その主導権を握っている目を利き目といいます。
一般的に、利き目の方が非利き目よりも視力が良い事が多いです。そして、利き手や利き足と同じように個人によって異なります。また、利き手や利き足が左利きだからと言っても必ずしも利き目が左目になるとは限りません。
利き目を調べる方法
ここでは、自分の利き目の調べ方について説明します。
少し遠くの対象物に視点を合わせて、片目を閉じます。そして、目を閉じたときに両目と見方が変わっていなければ、開いている方の目が利き目です。目を閉じたときに今まで見ていたものと違和感が感じればそちらが利き目となります。
利き目を閉じてしまうと、両目で見ていた時と比べて、対象物の位置がずれるような感覚に陥ります。言葉だけでは難しいので、下の絵を見てください。
まず、上側は両目でサッカーボールを見ている絵です。
そこから片目を閉じます。下側の絵は、左目を閉じても、両目で見た時と比べててもほとんど変化はありません。逆に右目を閉じた時には両目で見た時と比べるとサッカーボールの位置がずれています。
こういう状態になるならば、貴方の利き目は右目となります。逆に左目を閉じた時に違和感を感じるのであれば、利き目は左目となります。
利き目と利き手が違うと
上でも書きましたが、利き手と利き目は必ずしも同じと言うわけではありません。利き手は右だけれど、利き目は左と言う人もいます。
実はこの利き目と利き手が同じかどうかと言うのは、スポーツにおいて大きな影響を及ぼします。
例えば、野球で打者の場合は、利き手と利き目が同じの場合の方が、不利となります。
なぜなら、仮に左バッター(左利き)で利き目が左目の場合は、自分の右側の視野が極端に狭くなります。そのために、左投手が投げるボールは打者から見て右側から投げられるので、それに対応できなくなります。
よく左バッターは左ピッチャーを苦手とすると言われてますが、これは、右側の視野が極端に狭いためにボールの出所が見にくい事が原因です。
逆に松井やイチローなどは、左打者で利き目が右手であるために、そのようなハンディを受けずに毎年素晴らしい活躍をしています。
また、ダーツなどは逆に利き目と利き手が同じ方が有利になります。
ダーツは基本的に利き目目線の先を目がけてテークバックをとり、矢を放つのですが、利き目と利き手が異なると、その軌道にずれが生じやすくなりますし、あえて、利き目近くでテイクバックをとるとフォームがぎこちなくなり、上手に投げられません。
このように競技によって利き目と利き手の関係の良し悪しは変わってくると言う事を知っておいてください。