日本における左利きの割合
今回は左利きの割合について書いていきます。
右利きよりも左利きの割合の方が少ないと言うのは当たり前ですが、実はここ半世紀の間に左利きの割合は増えてきています。データによると第二次世界大戦よりも前の左利きの割合は6.5%で現在は11.5%位になります。
その理由としては、昔の左利き差別によるものや日本語が右利き仕様である事が挙げられます。
また、男性と女性で左利きの割合を比べてみると、大体男性の方が女性の約2倍となっています。これを見ると、左利きとなる要因には男性ホルモンが関わっているのではないかと思います。それについては、左利きの遺伝についてを見てください。
外国における左利きの割合
次に世界の国での左利きの割合を見ていきます。下のに各国の左利きの割合を示したグラフを載せています。
このグラフを見たみなさんは、一瞬おかしいと思われたのではないでしょうか?日本が一番左利きの割合が多くて、アメリカが一番少ないと言うのは、一般的な日本人の考えとは逆だと思います。
それについて、特徴のある国について、少しまとめて見たので、参考にしてください。
台湾
左利きの割合:3%
世界的に見ても左利きの割合が少ないです。まだ、左利きを矯正する習慣が残っているのかもしれません。
香港
左利きの割合:9.7%
台湾と比べると、左利きの比率は高くなっています。香港はもともとイギリスの植民地であった事が影響しているのかもしれません。
アメリカ合衆国
左利きの割合:1.8%
アメリカも左利きの割合はかなり少ないです。しかし、両利きの割合が28%となっています。アメリカの場合、早くから左利きの矯正は子供に悪影響を及ぼすと言う研究結果が出ていた為、利き手を矯正する事に熱心ではありません。
イタリア
左利きの割合:5.8%
イタリアの場合もアメリカ同様、両利きの割合が非常に多く、30%の人が両利きです。ただ、イタリアという国は、キリスト教の中でもカトリックの教徒が多いので、左利きへの禁忌が厳しいとされているが、両利きの割合が他国に比べて圧倒的に多いです。
このように普段僕たちが外国人は左利きが多いと思っていたものは、実は純粋な左利きではなくて、両利きの人が多いというものでした。ただ、正確に言うと、両利きではなくて、クロスドミナンス(cross-dominance)と言われる動作によって利き手を変える人が多いようです。
このクロスドミナンスは欧米の方でよくみられるので、外国人=欧米人と思いがちな日本人の人たちは、外国人は左利きの割合が高いと思ったのだと思います。
ここで出てきたクロスドミナンスについては、こちらで詳しく説明しているので、参考にしてください。