宗教における左手の持つ意味
今回は、宗教における左手の持つ意味について書いていきます。
キリスト教
キリスト教は左手に対しての禁忌が非常に強いことで有名です。「悪魔は左手に宿り、病気は左手からやってくる」とさえ言われています。そのために、左利き=異端というように考えられています。
そのためにキリスト教圏内で描かれる悪魔はほとんどが左利きで、それゆえに左利きの人は悪魔と言われたり、女性なら魔女狩りの対象とされてきました。また、娼婦は左手の女房と言われるほど、キリスト教の左利きに対するイメージは非常にネガティブなものでした。
聖書の中にも「左手に告げるなかれ」という言葉があり、これは、どんなにいい事をしても左手にさえ教えてはならないという意味です。しかし、聖なる右手でやる事を偽善の左手に教えるべきではないという解釈もあります。やはり左手には厳しい宗教ですね。
ヒンズー教
インドのヒンズー教では左手を不浄の手とされています。
まず、インドにおける一般的な事として、右手でご飯を食べ、左手で排泄後の処理をするというのが決まっています。ヒンズー教では、右手は神々の祝福を受けた聖なる手、左手は不浄な手と考えられているので、左手で物を渡したり、握手することは失礼だと考えられています。
それゆえ左利きの人には少し不便な社会となります。
イスラム教
イスラム教においての左手は不浄の手とされています。
実はイスラム教圏内の国で窃盗などの罪を犯すと刑罰として、右手を切り落とすという恐ろしいものがあります。これは、単なる罪というだけではなく、一生不浄な左手のみを使って生きる事(ある意味左利きの矯正)になるので、イスラム圏内では、非常に不名誉なことになります。
仏教及び神道
この2つの宗教に関しては、特別に左手だから、左利きだからと言って特別な不遇を受けることはありません。